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私が108氏の手法に懐疑的な理由

108氏の本は読んでないので彼の掲示板の書き込みのみに基づくが、私が彼の手法で問題と感じる点は次:

  • 「願望実現より願望の放棄のほうが上級、それが究極の幸せ」と主張。
  • 自分の手法の実績を示さない(それが実践者にプラスになると108氏は主張するが)。
  • 別の領域」の正体を明示しない
この辺りについて、以下で論じる。

目標のすり替え

別の領域」は「すべての願いを叶えてくれる聖杯」のようなもの。「別の領域」の利用法を会得すれば、あらゆる願いが叶う。 だから人は「別の領域」に魅了され、「別の領域」を追い求めて思案を重ねる。

ところがそこで108氏は、願望実現より願望を放棄するほうが上級だと言い出す(*)。 言われた側は「別の領域」に取り憑かれ彼の信者と化しているので、願望実現より願望の放棄を目指す。 願望放棄とは悟り(煩悩との決別)に他ならない。「悟り」は「引き寄せ」ではない。 目標がすり替えられている。

(*)「手放す」のことではなく「自分の真の幸せがエゴには分からないのだから、神に任せろ。 抵抗するな」という趣旨の発言を指す。「自分の真の幸せがエゴには分からないのだから...」とは、「今あなたが抱く願望が実現したところで、それがあなたの本当の幸せにつながるとは限らない。 だから今あなたが抱く特定の願望を放棄して、すべてを別の領域(神)に任せよ」ということ。

この辺の主張は、108氏が正体を隠し c/U4/Npg0 のIDで書き込んだ「⑧ オートマティック幸せへの道」に分かりやすく整理されている。 元の掲示板の書き込みは検索で見つからないが、個人ブログ(「ザ・チケット板☆備忘録」と「願いを叶える自分になるには?」)にログが保存されている。

手法の有効性を確認しずらい

(108氏自身は願望実現を目指すのを否定しないものの)108流では上記の通り願望実現を軽視する。 ゆえに、手法の有効性の確認が有耶無耶(うやむや)になりがち。

例えば、108派の達人に「で、願望は叶いましたか?」との問いに「叶ってますよw」と答える者がいた。 注目すべきポイントは「」。「まあ、呆れた。 あなた願望実現なんかにこだわってるの? なんて低級なのかしら。 いいこと? 願望が叶うかどうかなど大切じゃないの、悟ることが大切なの。 それが幸せなの」と言わんばかり。

さらに例えば最近の「したらば」の書き込み

何が言いたいか
「願望だけが人生じゃない」んだよね。
願望はあくまでおまけ。
日常を生きたほうがいいと言われているのは、そういうこと。
そしてもう一つ。
別のスレでもあったけど、「叶ったけど不快になった願望」ってあったでしょ?
だからそういった場合もあるから、「叶うこと=幸せ」とは必ずしも言えないわけ。
つまり、「願望自体の重要度はそこまで大きくない」ってことなの。
だから、まあそういうことです。

こんな態度だから、108派に対しては手法の有効性を追求しにくい。「108氏の手法でどんなことが叶ったのか」を108氏や108派の達人に尋ねにくい。 これにより108氏も、その後継者も実績の追求(108氏の手法が本当に有効かどうかの追求)を免れる

「~しなくていいんだよ」とか「~でいいんだよ」と楽な方へ誘導するのが108氏の特徴。 言われた方は心が楽になるので、耳を傾ける。 で、その「楽な手法」の模索に踏み込み、「フタが~」とか「完璧~」などと専門用語(笑)が飛び交う議論に血道を上げる。 「楽な手法」の模索で「苦労」する。 枝葉末節で悩む。 つまり、108派は抜け道/近道(楽な手法)の模索でエネルギーを浪費している。

そういうわけで、端的に言って私は108派が嫌いだ。 108氏本人は必ずしも嫌いではないが。

108派の次にイラっとする: ①108氏の曖昧な言葉をしたり顔で他人に解説する、②108氏の曖昧な言葉に基づいて根拠が不明な議論に熱中する。

108氏の手法の根拠がそもそも怪しい(原理も実績も不明)のに、その怪しい手法を曖昧で思わせぶりな言葉で説明する108氏の発言を取り上げて実績(成功例)も提示せず憶測の上に憶測を積み重ね宗教を作り上げつつある108派にイライラする。

私はイォーク師匠の力任せで豪快な手法を好む。 師匠は能天気キャラで主張は単純だが、実はかなり理知的な人物だと思う。

「別の領域」の正体って何?

  • とある YouTubeチャンネルで「別の領域」を「潜在意識」だと断じていたが、違うと思う。
  • Pam Grout の言う Field of Potentiality(FP)は「別の領域」に似ていると感じた。 Pam Grout の著書「E2 Nine Do-It-Yourself Energy Experiments」は108氏の「今今メソッド」にも非常に近い。 でも同書が刊行されたのは 2013年。 108氏の初書き込みは 2008年。「別の領域」の元ネタではない。
  • BTTP氏の Youtube動画「タイムリープパラレルシフトはどうやって起こる仕組み解説」が紹介するコンセプト(1) は108氏の考え方(2) と噛み合う。 ただ、BTTP氏は108氏より活動開始時期が遅い。 108氏の 2008年に対し、BTTP氏は 2016年。 だから「別の領域」の元ネタではない。(3)

(1) 複数の「現実(パラレルワールド)」のうち、5次元にいる「本当の自分」が焦点を合わせる「現実」が今の現実となるという説。 5次元や「本当の自分」を、「別の領域」と見なせる。

(2)108氏の認識」を参照。 もっとも、108氏の Youtube 動画を見ると、彼の考えも変わり続けている様子。

(3) 逆に、BTTP氏が108氏の考えにヒントを得たはずもない。 BTTP氏はそもそも引き寄せ界隈の人ではないし、108氏の発言よりも、原理が科学的かつ具体的。

今もなお「別の領域」の元ネタ(正体)は不明(*)。 108氏の著書にも「別の領域」の正体は書いていないんでしょう? 書かれてるなら「別の領域」の正体について説明する YouTube 動画が作られはしないはず。「別の領域」の正体が不明だから、人によって「別の領域」の定義が異なり、多くの人が右往左往。 108氏は「考えさせるため、わざと正体を明らかにしていない」と言いそうだけど、言い逃れの余地を作るため正体を明確にしないだけに思える。

(*) 私が「別の領域」の元ネタにこだわるのは、108氏の手法の有効性を検討する一助にしたいから。 前述のように108氏の手法は実績を軽視する。 だから有効性は手法の原理で検証するしかない。

具体的な実績が挙げられてるなら、(挙げられた実績を信じるという前提で)原理を問うまでもなく108氏の手法を採用するけれど、実績が不明だからせめて原理を問いたい。 実績も原理も不明な手法に時間と労力を割く気にはなれない。